布のお届け状態と地直し


LuLaLaoの布は生産者である織子さんから直接お客様にお届けしたいという想いから、織り上げた状態のままお届けしています。つまり地直しや水通しをしていません。(地直しや水通しって何?という方はこの記事を最後まで読み進めてください。)

オンラインショップ内の布の商品写真にたたみじわがあるのはそのためなのです。お客様が商品を選ぶ際には少し見づらいかもしれませんが、ラオスでショッピングをしているような気持ちで、ラオスの織子さんに想いを巡らせながら楽しんでいただけると幸いです。

 

■購入後は地直しや水通しをしたほうがいい?

購入後お手元に届いたら、まずはその布の使用用途を決めてください。お洋服などの今後お洗濯の可能性があるものに仕立てる場合は地直しや水通しといった下準備が必要です。一方で、装飾用など洗う必要がない使い方に関しては下準備は必要ありません。そのままの状態でお使いください(LuLaLao布のおすすめの使い方についてはこちら)。また布の種類によっても地直しや水通しの方法が変わってくるのでご注意ください。

 

LuLaLaoの布に関してはこちらの図をご参照ください。
※一般的な布の取扱方法に基づいておすすめしております。

 

■そもそも地直し、水通しって何?

布を整える下準備のことです。洋裁、和裁を問わず布を使って作品作りをするときに必要で、布の縮みを防ぐためや歪みを直すために行います。例えばこうした下準備をしていない布をそのままお洋服に仕立てると、布によっては洗濯後に5~10%も縮んでしまうなんてこともあります。さらに色移りや色落ちの可能性も。そんなトラブルを避けるために、はじめの下準備が大切なんですね。 

 

■地直しとは?

布は経糸(たていと)と緯糸(よこいと)で織られています。垂直に交わって織られているものの、時間の経過や運搬時の衝撃などでゆがんでしまうことがあります。それを整えるのが「地直し」。手で引っ張りながら整えたり、アイロンをかけたりしてその歪みを直します。

 

■水通しとは?

天然繊維は水を吸うと縮む可能性があります。それを防ぐのが「水通し」。簡単に言うと、「水を吸うと縮むのであれば先に縮ませてから作品を仕立てよう」というものです。

 

■地直し・水通しが必要な布

LuLaLaoで取扱いがある布で地直しや水通しが必要なものは、綿100%の布のみです。絹100%または絹と綿の混合布に関しては、布を痛めたり膨張させたりする可能性があるのでご注意ください。

 

■地直し・水通しの方法

LuLaLaoの布は、①水通し②簡単なアイロンがけ、の工程をおすすめしています。地直しの方法としては他にも緯糸を引き抜いて「地の目を通す」と呼ばれるものもありますが、LuLaLaoの布はすべて手織りのため機械織りほどの強度がありません。糸を一本引っ張ると余分なところまでほつれてしまう可能性があるので、この方法はおすすめしておりません。

 

<綿の布>:

①水通し

・洗面器などに水を張り、布を浸け置きしておきます。

 大きさにもよりますが、だいたい12時間くらいが目安です。

 染色布は時間が経つと色が落ちてくる場合があるので、その際は水を新しくしてください。

・十分に浸水したことを確認したら、軽く絞って陰干しします。

 風通しの良い場所でシワを伸ばして干してください。

 

②地直し

・陰干しした布が完全に乾く前に取り上げ、アイロンがけをします。

 あて布をして布の裏側から縦と横にアイロンをかけてあげてください。

 斜めにかけると伸びてしまう可能性があるのでご注意ください。

 

<絹、絹綿混合の布>

地直しはおすすめしておりませんが、たたみじわが気になるときはあて布をして裏側から軽くドライアイロンをかけてあげてください。水を含ませると膨張してしまうためご注意ください。またアイロンを強く押し付けすぎると絹のツヤが消えてしまう可能性があります。

 

世界に一枚のラオスの手織り布。大事に丁寧に、ぜひその子に合わせた方法で扱ってあげてください。